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Reise2008(5)緑縞のふるさと

2008/12/05 (Fr.)
金曜日 ハノーファーも、雨でした
その2-緑縞のふるさと



 今回の旅行に際して、何らかの新しい要素は必要だなと考えていました。まったく同じ日程を重ねるだけではつまらなかろうと思って。
 ブンデス観戦、オペラ鑑賞、それももちろん楽しいのですが、それ以外にも訪れるその場所に何か自分に縁のあるものはないだろうかと探してヒットしたのが、今回のこの宿泊先です。


20070608_07
自分に縁のあるもの。緑縞。


(記事掲載日・2008/12/29)


 ハノーファーでの宿泊先のホテルの名前は、「Gaesteresidenz Pelikan Viertel」と言います。正確には、ホテルという名称は使わないのかな? ボーディングハウス、と予約したサイトの案内には出ていました。
 【ボーディングハウス=下宿、寄宿舎】と変換では出てきます。
 その通り、自炊ができるようキッチン付きのお部屋です。滞在型ホテルとでもいえばいいのでしょうか、アパートとはまた違った、一ヶ月滞在してもそれなりのお手軽予算でまかなえる宿泊施設。

 最も特徴的なのが、ホテルに冠したその名!
 「Pelikan」です。


 2007年の6月に、万年筆を買いました。それ以来、ドイツ語を学ぶときにはいつもこの緑縞が一緒です。購入時から一年半、私の書きぐせにずいぶん馴染んでくれたようで、今はすらすらとインクの出もよくなり、快適な書きもの三昧な生活を送っています。まだ二本目の万年筆選び、なんて境地には達していないのですがもしも次に買うとしたら、やっぱりこのペリカンかな、と思います。
 初めての万年筆の世界に誘い込んでくれたのが、このペリカン社の緑色。

 そのペリカン社は元はウィーンに工場が建てられ、そこから1894年にハノーファーへと移転し、そこであの特徴的なペリカン鳥のマーク入りの製品が次々と生み出されていった、という歴史があります。

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キャップのヘッド(天冠)にペリカン鳥の親子がプリントされています。

ペリカンと言えば、ハノーファー! というのは現在でも変わっていないよう。

 残念ながらそのペリカン工場は現在閉鎖になり、ハノーファーから東に35キロほど離れたパイネ(Peine)という街に万年筆生産工場は移転しました。しかしその閉鎖した工場は現在改装され、ホテルとして生まれ変わっています。もう一度書きますね、「ホテルとして生まれ変わっています」。
 改装はされたとはいえ、外観は1930年代当時のままのよう。
 私が所有している万年筆はもちろん、この工場が稼働していたときに生産されたものではないでしょうが(Peineに工場が移転したのが1973年)、それでも里帰りには違いない。
 せっかくハノーファーで一泊するのなら、このペリカン地区でペリカンの方々の当時に思いを馳せて一夜を過ごすのが良いだろうな、と思い立ったわけであります。

 さて、旧ペリカン工場は実はとーーーーーーっても広い建物でした。「ペリカン地区」と地区名冠されちゃうくらい大きかったんです。

20081205_37
この終着点の見えない赤レンガの建物全部(正確に言うと、この部分は東側。西側にも同じ棟がありました)が、旧ペリカン工場です。

 ですので、その旧工場を丸々ひとつのホテルにするにはあまりに維持が大変、と思ったのかどうかはわかりませんが、工場改装ホテルとして、この建物は二つの違うホテル名で成り立っています。

 まずは、Uバーンのペリカン通り駅を降りてすぐに見える、「シェラトン・ペリカンホテル」。
 天下のシェラトンですから、お値段もそれなりします。手の届かない価格では決してないのですが(一泊120ユーロ~)、4つ星ホテルだけに、ちょっとこじゃれた感じが予約サイトの紹介からでもぷんぷんと(苦笑)

 そんなに綺麗でサービス満点でなくていいんです、ただ工場だった当時の色を残しているような、そんなところが垣間見えれば……と思ったら、そのシェラトンから100m以上は奥にある、今回予約した「ゲステレジデンツ ペリカン フィアテル」は一番高いお部屋でも、シェラトンの半額以下。かつ、シェラトンに比べれば改装のための費用がそれほど潤沢でなかったのか、比較的当時のままのような、その内装。そのように見受けられました、ネット予約上では。
 いろいろなタイプのお部屋があるようでしたが、私が一度泊まってみたかったのは、「天窓付きのお部屋」。おそらくは最上階の星がきれいに見えるブロックだろう、と予想したのですが、自分の雨女っぷりをすっかり忘れていました。次回泊まるときには雨女も鳴りをひそめるであろう夏に泊まりたいと思います。そうしたらきっと、ベッドに横になっているだけで満点の星空が鑑賞できる、はず。


***


 そんなわけでこの日はペリカン地区に泊まりました。
 ……だけではなんとも簡潔にすぎるので、その道中のことなど。

 ブレーメンのホテルはそのままにしてもらっています。ただ、今回のホテルは毎回外出のたびに鍵を預けるシステムだったので、出がけに「今日は戻りません。別の街に泊まります。荷物は置いておきますが明日には帰ってきます」と一言添えるのを忘れないようにしました。別段帰っても帰らなくてもホテルの方は正直なところ気にしないでしょうが、帰らない=宿泊料金踏み倒し、と思われる可能性も無きにしも非ずですからね。わかっている範囲内での外泊なら、言っておくにこしたことはないと思います。あとは、一度チェックアウトして別な都市に、再度戻ってきたときにチェックイン、という手間と時間のかかる方法もありますが、あまりにものぐさな私は一泊分の料金を余分に払って一言で済ませる道を安易に選びました。重いスーツケースも置きっぱなしにできるし、楽ですよ。
 フロントの方もそういった対応には慣れているので、もっと何か聞かれるかと思いきや、快く「Gute Reise~♪」的に送りだされてちょっと拍子抜け?

 ブレーメン → ハノーファー間はICで約1時間。普段の私の通勤時間より短いです。今回の旅でもジャーマンレイルパスのお世話になったので、使用初日に有効化(ヴァリデーション)さえしてもらえれば後は乗り放題です。一等車でなく二等車でのチケットですが、二等車でも十分広いです。そしてこの区間は予約が多いな~。少しばかり、予約のない席を探すのに手間取りました。でも後ろに行けばいくほど空いていましたけれどもね。
 ICは順調にハノーファーまで快適運行でした。特別遅れることもなく、外はもう真っ暗でしたので、持参した本と、旅の記録メモと格闘しているうちに到着。

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この列車はこのあとライプツィッヒまで行くんですね。
これはハノーファー着時の撮影です。


 一度インフォメーションで優しくしてもらったことに味をしめた私は、確認のため早速ハノーファー観光案内所へと向かいます。そうそう、この案内所が開いているうちに着きたかったんですよ、ハノーファー。
 まずは今回泊まるペリカン地区までの行き方。一応調べてはあったけれども、念のため。
 そして、翌日向かう場所へはどの手段でどう行ったらいいのか。
 聞きたいことはこのふたつでした。
 ペリカン地区までは簡単に案内してくれました。Uバーンで行くのが最も早い、と。
 ふむふむ、で、次の答えは?
 ……もしもーし、おにいさーん?
 案内所のおにいさん、その土地名に聞き覚えがなかったようで、「どこそこ、ハノーファー?」と逆に聞き返してきましたよ。だから聞いているんちゃうんかい、自分。
 終いにはパソコンさんのお力も借りてました。
 ~トラムもUバーンもSバーンも通ってないから、君はバスで行きなさいね、バス乗り場は駅の裏手の「ハノーファーZOB」てとこだから。詳しいことはそこで聞いてごらん~
 うーん、なんとも詳しい説明ありがとうおにいさん。僕のわかる範囲はここまで! というそのさっぱり感がたまりません。
 ではその案内に従って、詳しいことはまた翌日!

 そしてインフォメのおにいさんのアドバイスに従ってペリカン通り駅までは順調にたどり着けたまでは良いものの、周りが夜で真っ暗だわ、初めて訪れる場所であいまいな場所しかわからないわで、シェラトン駐車場のおじさんの助言によってようやく自分は自分の泊まる場所まで体を運ぶことができましたよ、と。
 雨で夜で場所の分からない土地でしたから、この旧ペリカン工場が歩いても歩いてもどこまでも続くお城かと錯覚してしまいそうでした。だってどこまで歩いても赤レンガが途切れないんですもん!
(実際の距離は100~150mくらいでしたかしら。心細いとどこまでも歩いている気になるんですよね)


 ようやくあったかいフロントまでたどりつき、いささか時代がかった鍵をもらって後はゆっくりするだけ~。
 ……最後にこれがあったか!
「すみません、部屋の鍵が開かないんですけど……」
 フロントのお姉さんが立派なじゃら鍵マスターキーの束を持参してくれて私の部屋に向かったは良いけれど、そのマスターキーの出番はありませんでした。
 開けるときに鍵をさした状態で左に三回、なんてどこのおとぎ話の部屋じゃいっ!
 ほんと、お手間ばかりかける客ですみません。おねえさん。


20081205_27
ペリカン鳥の目部分にキーホール……そのセンス……いや、何も言うまい。
そしてこの鍵、雰囲気は抜群ですがひっじょうに開けにくかったです。鍵をさして回すたびにあちこちにぶつかるんです。うーん、だから扉は細かい傷だらけなのか、納得。
下の青いペリカン鳥は、ウェルカムカードのようなもの。私の名前、ルームナンバーが書いてあります。


 扉を開ける呪文です。
「左に三回!」



 

2008/12/05(金) 22:03 | 【旅行】 Reise2008 | トラックバック(-) | コメント(-)

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